2 妊娠と胎児の薬理学
妊娠した母体では「妊婦─胎盤─胎児」系が確立し,妊娠の進行とともに母体の消化管運動能や分泌能が低下し,血漿容積や相対水分量は増加し,心拍出量や糸球体ろ過量は増加するが,アルブミン濃度は低下し,代謝酵素活性が変化する.こうした母体の生理的な変化は,薬物の体内動態に,潜在的あるいは臨床的インパクトを持って変化を与えている.
小児期心疾患における薬物療法ガイドライン
Guidelines for Drug Therapy in Pediatric Patients with Cardiovascular Diseases ( JCS2012)