起炎菌抗菌薬投与期間
血液培養陰性(術後例) バンコマイシン±ゲンタマイシン
バンコマイシン:6~8週間
ゲンタマイシン: 2 週間
血液培養陰性(非術後例) セファゾリン+ゲンタマイシン±ペニシリンG
セファゾリン:6~8週間
ゲンタマイシン:2 週間
ペニシリンG: 6~8週間
7 培養陰性例に対する治療(表40)
我が国のIEの調査549)では血液培養陰性は,239例中38例(15.9%)を占めていた.培養陰性例の原因は,診断前の抗菌薬投与により,起炎菌が分離されない症例が多いとされている552).培養陰性例に対しては,患児背景,発症要因,監視培養結果などから推定される起炎菌に対する治療を行い,治療経過により投与薬剤を変更する.効果が充分でない場合には,外科的治療を考慮するとともに,通常の培養法では検出困難な微生物の可能性も考える553).
表40 血液培養陰性例(エンピリック感染)に対する抗菌薬療法
小児の1日投与量(腎機能正常な場合);
ペニシリンG:200,000~300,000 u/kg/日,分4~6,ゲンタマイシン:3mg/kg/日,分3,バンコマイシ
ン:30~40mg/kg/日 分2~4,セファゾリン:100mg/kg/日,分4,セフトリアキソン:75~100mg/
kg/日,分2,アンピシリン:200~300mg/kg/日,分4,リポ化アムホテリシン B:3.0~5.0mg/kg/日
小児期心疾患における薬物療法ガイドライン
Guidelines for Drug Therapy in Pediatric Patients with Cardiovascular Diseases ( JCS2012)