① 新生児,乳児期には禁忌とされる.ベラパミル,ジルチアゼムは陰性変力作用を有するため心機能の低下を伴う患者には慎重投与が必要である.陰性変力作用を 有する他薬剤との併用時にも注意を要する.またCaチャネル遮断薬の過量投与は,完全房室ブロック342),ショック343)や死亡の原因344),345)になりうるの で,投薬量,方法について詳細に保護者等に説明を行うと同時に誤飲予防の説明を行う. ② 乳児期以降の患者においても心機能の低下した患者には注意を要する. ③ グレープフルーツはチトクロームP450 の一種であるCYP3A4 の活性を阻害し血中濃度を上昇させ副作用の発現が高まる. ④ ベプリジルの特異的作用は,アミオダロンと同様,陰性変力作用は少ないが,心室筋のIKr,IKs を抑制することによるQT延長に注意する必要がある.ベプリジル によるQT dispersionがβ遮断薬との併用で減少することが報告されておりTdPの発生が抑制される可能性346)がある.