2 維持療法(maintenance therapy)
移植後6か月が経過すると,拒絶反応,感染症の罹患率も低下し,免疫抑制薬もほぼ一定量に維持できるようになる.その後は,定期的な検査で,拒絶反応,感染症,薬剤の副作用を見ながら徐々に減量していくことが多い.小児は成長障害の問題があるので,可能であればこの時期までにステロイドを中止する.なお,小児は体重増加も考慮して,薬剤の投与量を決めることが重要である.できれば,1 月に1度外来で診察し,経過を見ることが望ましい.小児は成人よりも感染症に罹患し易いので,日常生活での管理が重要であり,家族,幼稚園・学校の先生(特に養護教員)との連携が重要である.
小児期心疾患における薬物療法ガイドライン
Guidelines for Drug Therapy in Pediatric Patients with Cardiovascular Diseases ( JCS2012)