2 臨床症状
小児でも成人同様,労作時息切れや易疲労性は最も頻度が高い.運動時の失神は小児に多く,浮腫を代表とする右心不全は成人でより多く認められる.病状進行に伴い呼吸困難を最小限にしようと身体活動に自己規制が働く成人と異なり,心拍出量がある程度維持されている小児では過度な運動に伴って呼吸困難や失神を来たす傾向がある421).そのため小児のPAHはしばしば見逃されてしまう.
小児期心疾患における薬物療法ガイドライン
Guidelines for Drug Therapy in Pediatric Patients with Cardiovascular Diseases ( JCS2012)