2 薬物治療
基礎心疾患がなく自覚症状が強い症例では第一選択薬としてβ 遮断薬,第二選択薬としてジソピラミド,シベンゾリン,ピルジカイドなどの遅い解離速度を示すNa チャネル遮断薬,第三選択薬としてプロパフェノンやアプリンジンなど中間の解離速度を示すNa チャネル遮断薬が推奨される.
上室期外収縮が他の不整脈(発作性心房細動,心房粗動等)のトリガーとなる場合にも治療の適応となる.心機能が正常の場合,第一選択薬はβ 遮断薬,第二選択薬は遅い解離速度を示すNa チャネル遮断薬,第三選択薬が中間の解離速度を示すNa チャネル遮断薬となる.
軽度心機能低下では第一選択薬はβ 遮断薬,第二選択薬は中間の解離速度を示すNaチャネル遮断薬,第三選択薬は遅い解離速度を示すNa チャネル遮断薬となる.中等度以上の心機能低下がある場合中間の解離速度を示すNa チャネル遮断薬の中から選択する.心不全合併例ではジギタリスや少量のβ 遮断薬も考慮する301).
小児期心疾患における薬物療法ガイドライン
Guidelines for Drug Therapy in Pediatric Patients with Cardiovascular Diseases ( JCS2012)