血中濃度血中半減期主な副作用(%) 注意事項・禁忌
( 外国高血圧患者,0.3mg経口投与)Tmax:90分
( 外国高血圧患者,0.3mg経口投与)T1/2:約10時間
《重大な副作用》
・SLE様症状,うっ血性心不全,狭心症発作誘発,麻痺性イレウス,呼吸困難,急性腎不全,溶血性貧血,
汎血球減少,多発性神経炎,血管炎,劇症肝炎,重篤な肝障害
《禁忌》
・虚血性心疾患,大動脈弁狭窄,心不全など
・経口:30分
・静注:10分
肝代謝.50~80%が尿中へ排泄
(健常人)血中濃度は投与速度の増加に伴って上昇し,投与終了後は速やかに減少
(健常人)T1/2:約1分.
(代謝物としてシアンが生成され速やかにチオシアンに代謝.シアンのT1/2:約12分)
《重大な副作用》
・過度の低血圧,リバウンド現象(中止時に急激な血圧上昇等)
《注意事項》
・過度の低血圧が急激に現れることがあり,血圧を連続的にモニターしながら慎重に投与すること
・本剤の過量投与によりシアン中毒が現れることあり.長期の投与(72時間以上)や腎不全患者への投与,
sodium thiosulfate との併用時にはcyanide のモニターが必要
数秒以内主に尿中に排泄
する際には本邦の成人用量の上限を超えないように注意が必要である。調べ得た範囲内では
本邦における小児高血圧症に対する適
一般名商品名剤形適応投与経路・用法・用量血管拡張薬
ヒドララジン(クラスI,レベルC)
アプレゾリン錠:10・25・50mg散:10 % 100mg/g
注:20mg/A小児高血圧症経口
《通常の管理》
・開始量0.75mg/kg/日,最大7 . 5 m g / k g / 日(200mg/日まで),分3~4回368),364)
静注or筋注
《重症高血圧の管理》
0.2 ~ 0.6mg/kg / 回(IVbolus の場合4時間毎に投与)364)
成人本態性高血圧,妊娠中毒症による高血圧症
経口・1 回2 0 - 5 0mg , 3 0 ~200mg/日,分3~4回静注or筋注
・1回20mgを筋肉内又は徐々に静脈内注射
ニトロプルシド(クラスIIa,レベルC)
ニトプロ注:6・30mg/2・10mL/A
小児なし静注・0.5~10μg/kg/分363) 成人手術時の低血圧維持,手術時の異常高血圧の救急処置
0.5μg/kg/分で開始し血圧をモニターしながら3μg/kg/分を上限とし投与速度を調節
血中濃度血中半減期主な副作用(%) 注意事項・禁忌
・経口:1時間以内,・静注:数分以内一部肝において代謝を受け,肝および腎より排泄
( 成人,100mg)Tmax:2.8時間
( 成人,100mg)T1/2:( α )1.8時間,( β )11.6時間
《重大な副作用》
・電解質異常(高K血症,低Na血症,代謝性アシドーシス等),急性腎不全肝代謝,肝および腎より排泄
( 成人,50mg)
Tmax:3.8 ± 0.4 時間( 成人,50mg)T1/2:10.8±2.7時間
・β遮断薬に共通した主な副作用として,徐脈,めまい,倦怠感など
《重大な副作用》
・心不全症状の顕在化,悪化,伝道障害,気管支喘息症状の誘発,悪化など
《注意事項》
・心拍は用量に依存する
・運動機能を低下させる可能性あり
・徐放性プロプラノロールの1日1回投与も可能である
《禁忌》
・気管支喘息,インスリン依存性のDM患者,糖尿病ケトアシドーシスなど肝臓でほとんど代謝を受けない.
腎排泄
( 成人)Tmax:1~2時間
( 成人,40mg)T1/2:2.8時間
肝代謝
( 成人, 錠20mg経口投与)Tmax:1.5~2時間
( 成人, 錠20mg経口投与)T1/2:3.9±0.5時間
肝代謝.ほとんどが代謝体(活性あり)として尿中へ排泄
( 成人, 単回投与)Tmax:1.6 ~ 1.7 時間
( 成人, 単回投与)T1/2:10~16時間
《重大な副作用》
・失神,意識喪失,狭心症
《注意事項》
・投与初期や増量後,特に初回投与後に低血圧や失神を起こすことがある
・PDE5阻害作用を有する薬剤を服用中は低用量から開始し慎重に用量調節を行う
肝代謝.ほとんど糞中へ排泄
(健康成人,2mg経口投与)Tmax:1.2時間
(健康成人,2mg経口投与)T1/2:2時間肝代謝.主に糞便中に排泄
( 外国高血圧患者,0.3mg経口投与)Tmax:90分
( 外国高血圧患者,0.3mg経口投与)T1/2:約10時間
《重大な副作用》
・幻覚,錯乱
《注意事項》
・急に中止した場合にリバウンドによる重度の高血圧をきたす可能性あり30~60分主に腎排泄
一般名商品名剤形適応投与経路・用法・用量成人悪性高血圧,腎性高血圧症,
本態性高血圧症,うっ血性心不全,浮腫など
経口・分1 40~80mg 静注or筋注
・1日1回20mg( 増減),最大1 回500mg 1 日1,000mgまで
スピロノラクトン(クラスIIa,レベルC)
アルダクトンA 錠:25・50mg細粒:10 %100mg/g
小児なし経口・開始量1mg/kg /日, 最大3.3mg/kg/ 日(100mg/日まで),分1~2回363),364)
成人高血圧症,原発性アルドステロン症,うっ血性心不全,浮腫
1日50~100mg,分服(増減)
β遮断薬 アテノロール(クラスI,レベルC)
テノーミン錠:25・50mg 小児高血圧症(12歳以上)
経口・開始量0.5~1mg/kg/日,最大2mg/kg/日(100mg/日まで),分1~2回363),364)
成人本態性高血圧,狭心症,頻脈性不整脈1日1回25~50mg, 最大用量100mg
メトプロロール(クラスI,レベルB)
セロケン ロプレソール錠:20・40mg 小児高血圧症(6歳以上)
経口・開始量1~2mg/kg/日,最大6mg/kg/日(200mg/日まで),分2回363)
成人本態性高血圧症,腎実質性高血圧,狭心症,頻脈性不整脈
1日60~120mg, 最大量240mg
プロプラノロール(クラスIIa,レベルC)
インデラル錠:10・20mg 小児なし経口・開始量1~2mg/kg/日,最大4mg/kg/日,分3359)
成人本態性高血圧,褐色細胞腫の手術,発作性頻拍の予防など
1 日30 ~ 60mg,1 日3 回,最大量1日120mg
α遮断薬 ドキサゾシン(クラスIIa,レベルC)
カルデナリン錠: 0 . 5 ・1 ・2 ・4mg
小児なし経口・開始量:1mg/日,最大:4mg/日,分1363)
成人高血圧症,褐色細胞腫による高血圧症
・1日1回1~4mg,最大量8mg(褐色細胞腫では最高用量12mg)
プラゾシン(クラスIIa,レベルC)
ミニプレス錠:0.5・1mg 小児なし経口・開始量0.05~0.1mg/kg/日, 最大0.5mg/kg/日,分1363)
成人本態性高血圧,腎性高血圧,前立腺肥大に伴う排尿障害
1日1.5~6mg,分2~3回中枢性α2アゴニスト
クロニジン(クラスI,レベルC)
カタプレス錠:75・150μg 小児高血圧症(12歳以上)
経口《通常の管理》
・ 12歳以上:開始量0.2mg/日,最大量2.4mg/日,分3363)
《重症高血圧の管理》
・ 0.05~0.1mg/回, 合計0.8mgまで反復して投与可363)
成人本態性高血圧症,腎性高血圧
1回0.075~0.15mg, 分3回
血中濃度血中半減期主な副作用(%) 注意事項・禁忌
腎排泄.24時間での尿中へのエナラプリラト排泄:58.3~71.4%399)(6カ月~15歳, 0.1-
0.2mg/kg)Tmax:5.0-6.0時間68)
(健常成人に2.5~20mg単回投与)T1/2(α):4.5 ± 1.7 時間,T1/2( β ):33.7±10.3時間400)
腎排泄( 健常成人に5~10mg単回投与)Tmax:1.2 ~ 1.5 時間
( 健常成人に5~10mg単回投与)T1/2:3.7~4.0時間
腎排泄(成人,50mg)Tmax:60~120分(成人(75mg)T1/2:(α)1.7時間,T1/2( β )13.1時間
《重大な副作用》
サイアザイド系および類似利尿薬に共通な重大な副作用として再生不良性貧血,壊死性血管炎,
肺水腫,無顆粒球症,急性腎不全など
・ヒドロクロロチアジドでは溶血性貧血,間質性肺炎,SLEの悪化,アナフィラキシー様反応,
注毒性表皮壊死症の報告あり
・クロルタリドンでは膵炎,急性腎不全(間質性腎炎等)の報告あり
《注意事項》
・利尿薬を投与する場合には,投与開始直後およびその後も定期的に電解質をモニターすること
・利尿薬はその他の高血圧治療薬の併用薬として有用である
・スピロノラクトンやトリアムテレンなどカリウム保持性利尿剤は重度の高K血症を来たすことがあり
特にACEI やARBと併用では注意が必要
・クロルタリドンは,腎疾患患者において尿毒症を増悪しうるので腎機能低下患者では注意が必要である.
・JSH2009では成人の高血圧に対するヒドロクロロチアジド,クロルタリドン,トリアムテレンの投与量として添付文書よりも低用量を推奨している1).
実際の投与に当たっては国内の成人の最大投与量を超えるべきではない.
《禁忌》
・無尿または急性腎不全
・ヒドロクロロチアジドやクロルタリドン,フロセマイドでは,体液中のNa,Kが明らかに減少している場合は禁忌
・トリアムテレン,スピロノラクトンでは高K血症は禁忌
腎排泄,尿中排泄率70%(4日間)
(成人,50mg)Tmax:13.4時間
( 成人,50mg)T1/2:血漿中44.1時間腎排泄, 尿中43.8 %,糞中17.5~31.2%),
(成人100~200mg)Tmax:2~4時間
(成人100~200mg)T1/2:100~120分
《重大な副作用》
急性腎不全腎排泄.尿中への未変化体+活性代謝物の排泄は80%(8時間後)
(成人,40mg,普通製剤経口)Tmax:1.7±0.3時間
(成人,40mg,普通製剤経口)T1/2:0.35時間
・主な副作用として,低K血症,高尿酸血症など
《重大な副作用》
・ショック,アナフィラキシー様症状,再生不良性貧血,汎血球減少症,無顆粒球症,赤芽球癆,
水疱性類天疱瘡,難聴,Stevens-Johnson症候群,心室性不整脈,間質性腎炎
( 成人,40mg静注)
T1/2:約0.5時間
一般名商品名剤形適応投与経路・用法・用量成人本態性高血圧症,腎性高血圧症,腎血管
高血圧症,悪性高血圧症
1日1回,5~10mg(増減)
(腎障害を有する高血圧患者では2.5mgから開始することが望ましい)
リシノプリル(クラスI,レベルB)
ロンゲス ゼストリル
錠:5・10・20mg 小児高血圧症(6歳以上,CCr ≧ 30mL/min/1.73m2)
経口・我が国の小児用量:0.07mg/kg/日,分1, 適宜増減,1日最大20mg
・海外: 開始量0.07mg/kg/日(5mg/日まで, 最大0.6mg/kg/ 日(40mg まで),分1(懸濁して投与
可)363,364),404)
成人高血圧症,慢性心不全10~20mg(増減),分1(腎障害を有する高血圧患者では5mgから開始することが望ましい)
ベナゼプリル(クラスI,レベルB)
チバセン錠:2.5・5・10mg 小児高血圧症(6歳以上,CCr ≧ 30 mL/min/1.73m2)
経口・開始量:0.2mg/kg/日(10mg/日まで): 最大:0.6mg/kg/日(40mg/日まで),分1363)
成人高血圧症5~10mg,分1(増減)(腎障害を有する高血圧患者では2.5mgから開始すること
が望ましい)
利尿薬 ヒドロクロロチアジド(クラスI,レベルC)
ニュートライド錠:25mg 小児高血圧症経口・開始量:1mg/kg /日,最大3mg/kg/日(50mg/日まで),
分1363)(→ 注意事項を参照)
成人高血圧症,悪性高血圧,浮腫,月経前緊張症
1回25~100mg, 分1~2回(添付文書)
・臨床試験から推奨される用量は1日12.5mg(1/2錠)以下360)
クロルタリドン(クラスIIa,レベルC)
ハイグロトン錠:50mg 小児なし経口・開始量:0.3mg/kg/日,最大:2mg/kg /日(50mg/日まで),
分1~2回363)(→ 注意事項を参照)
成人高血圧症,心性浮腫(うっ血性心不全),浮腫(肝性,腎性)1日1回50~100mg(添付文書)
・臨床試験から推奨される用量は1日12.5mg以下(1/4錠)360)
トリアムテレン(クラスIIa,レベルC)
トリテレンカプセル:50mg 小児なし経口・開始量:1~2mg/kg/日,最大:3~4mg/kg/日
(300mg/日まで),2 ~3回363)(→ 注意事項を参照)
成人本態性高血圧症,腎性高血圧症,うっ血性心不全,浮腫(肝性浮,腎性)
1日90~200mg 分2~3(増減)(添付文書)
・1日1回,50mg( サイアザイド系との併用が望ましい)360)
フロセミド(クラスI,レベルC)
ラシックス錠:20・40mg
細粒:4% 40mg/g
注20・100mg/2・10mL/A
小児(浮腫のみ小児の適応あり)
経口・開始量0.2~2.0mg/kg/回,最大6mg/kg/日,分1~2回364)
静注(緊急時)・0.5~5mg/回364)
血中濃度血中半減期主な副作用(%) 注意事項・禁忌
主に肝代謝.ロサルタンおよび活性代謝物の尿中への排泄は数パーセント.
は国内の成人の最大投与量を超えるべきではない.
《禁忌》
・重篤な肝機能障害,妊婦又は妊娠の可能性のある婦人(妊娠可能年齢の女性では確実な避妊をすべきである)(1-5 歳,0.2 mg/kg)Tmax:3.2 ±1.0時間65)
T1/2:5.7±1.4時間401)
主に肝代謝,主に糞中に排泄(1歳-16歳,懸濁して投与 4mg/mL,2.0mg/kg)Tmax:
2.0時間
T1/2:3.7~5.3時間主に肝代謝(2mg/kg,定常状態)Tmax:(6~12歳)
2.0時間,(13~16歳)1.5時間402)
(健常成人に100mg単回投与)T1/2:13.6時間
主に肝代謝( 健康成人50mg単回経口)Tmax:0.68±0.02時間
( 健康成人50mg単回経口)T1/2:0.43±0.02時間
・ACE-Ⅰに共通の副作用として,咳嗽《重大な副作用》
・血管浮腫,高K血症,腎機能低下,膵炎,Stevens-Johnson症候群,中毒性表皮壊死症,天疱瘡様症状
・カプトプリル 汎血球減少,無顆粒球症,狭心症,心筋梗塞,うっ血性心不全
・エナラプリル ショック,心筋梗塞,狭心症,汎血球減少症,無顆粒球症,血小板減少,間質性肺炎,肝機能障害,肝不全,SIADH)
・リシノプリル 溶血性貧血,血小板減少,肝機能障害,SIADH
《注意事項》
・高K血症や腎機能の悪化を来たすことがあるため定期的に血清K値やCr 値を測定すること
・腎障害を有する場合のACEⅠの投与量は半分以下から開始,調節することが望ましい
《禁忌》
・妊婦又は妊娠の可能性のある婦人.(妊娠可能年齢の女性では確実な避妊をすべきである)
腎排泄,尿中への未変化体+代謝物の排泄率は63%(24時間)
(2か月~16歳,0.07 ~ 0.14mg/kg,反復投与)活性代謝物enalaprilat のTmax: 3~4時間
67)
(2か月~16歳,0.07~0.14mg/kg,反復投与)
T1/2:14時間403)
一般名商品名剤形適応投与経路・用法・用量成人高血圧症,高血圧症および蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症
1日1回,25~50mg,最大投与量100mg
カンデサルタン(クラスI,レベルB)
ブロプレス錠:2・4・8・12mg
小児高血圧症(1歳以上,C C r ≧ 3 0 m L /min/1.73m2)
経口《1~6歳未満》(懸濁して投与)
・開始量:0.20mg/kg/日,分1,0.05~0.4mg/kg/日,分1~2回400)《6~17歳》(錠剤で投与)
< 50kg ・開始量:4~8mg/日, 分1,4~16mg/日,分1~2> 50kg ・開始量:8~16mg/日, 分1, 4~32 mg/日,分1~2
(→ 注意事項を参照)
成人高血圧症,腎実質性高血圧症,慢性心不全
1日1回,4~8mg,最大投与量12mg.腎実質性および腎障害を伴う場合は2mgから開始し,最大用量8mg401)
バルサルタン(クラスI,レベルB)
ディオバン錠:20・40・80mg 小児高血圧症(6歳以上,C C r ≧ 3 0 m L /min/1.73m2)
経口・我が国の小児用量:<35kg1日1回40mg, 適宜増減,ただし<35kgの場合1日最大40mg
・海外:開始量:1.3kg/日(40mgまで),Dose range:1 . 3 ~ 2 . 7 m g / k g / 日(160mg/日まで),分1363)
(→注意事項を参照)
成人高血圧症1日1 回,40~80mg, 最大160mg
イルベサルタン(クラスI,レベルB)
アバプロ イルベタン
錠:50・100mg 小児高血圧症(6歳以上,CCr ≧30mL/min/1.73m2)
経口・6~12歳:75~150 mg/日,13歳以上:150~300mg/日,1日1回363),402)
(→注意事項を参照)
成人高血圧症1 日1 回,50~100mg,最大投与量200mg
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
カプトプリル(クラスIIa,レベルC)
カプトリル錠:12.5・25mg 小児他の治療が無効の高血圧症に限る
経口・開始量:0.3~0.5mg/kg/回,分2~3363),364)
・ 最大:6mg/kg/日 (150mg/日)359)
成人本態性高血圧症,腎性高血圧症,腎血管高血圧症,悪性高血圧症
1回12.5~25mg,1日3回,最大用量1日150mg(腎障害を有する高血圧患者では適宜減量することが望ましい)
エナラプリル(クラスI,レベルB)
レニベース錠:2.5・5・10mg 小児高血圧症(1か月以上,CCr ≧ 30mL/min/1.73m2)
経口・我が国の小児用量:0.08mg/kg/日を分1, 適宜増減,1日最大10mg
・海外: 開始量0.08mg/kg/日(5mg/日まで),最大0.6mg/kg/ 日(40mg/日まで),分1~2363),364),403)
血中濃度血中半減期主な副作用(%) 注意事項・禁忌
Tmax T1/2 重大な副作用
作用発現時間(静注・経口)
主な排泄経路(健常成人,5mg単回経口) Tmax:7~8時間
(健常成人,5mg単回経口) T1/2:39時間.体重補正した小児でのクリアランスや分布容積は成人と同様400)
・カルシウム拮抗薬に共通の副作用として,動悸,頭痛,ほてり感,浮腫,歯肉増生や便秘など《重大な副作用》
・肝機能障害,白血球減少,血小板減少
・ニフェジピン 紅皮症
・アムロジン 房室ブロック
・ニカルジピン 麻痺性イレウス,低
酸素血症,肺水腫,呼吸困難,狭心痛《注意事項》
・アムロジンは,小児への1日5mgを超える投与量の試験は行われていない363)
・JSH2009では成人の高血圧に対し,ニフェジピン(通常)は急速かつ短期の降圧,血行動態の変化をきたすため,
降圧剤としての使用は推奨されない,舌下投与も行うべきではない,としている360)
・ニフェジピン徐放錠の場合は錠剤のままの服用が必要
《禁忌》
・妊娠または妊娠の可能性のある婦人主に肝代謝
・( 高血圧症患者,外国人10mg,経口)
Tmax:1時間
・T1/2: α 相:1.03±
0.11時間 β 相2.61±0.22時間
20~30分主に肝代謝
・(徐放)(健康成人1 0mg , 2 0mg )
Tmax:3時間
・( 徐放)( アダラートL10mg投与時)T1/2:3.51±0.60時間0.5~1時間主に肝代謝
健康成人に0.01~0.02mg/kg静脈内投与した場合の血漿中未変化体濃度の半減期は53~60分
2~5分主に肝代謝
(6-16歳,高血圧の小児に≒0.7 mg/kgを連続投与後の活性代謝物)Tpeak:4.1
時間活性代謝物; T1/2:5.6±1.2時間
・ARBに共通の重大な副作用として,アナフィラキシー様症状,血管浮腫,肝炎,腎機能低下,低血糖,横紋筋融解,
汎血球減少,ショック,失神,高K血症
・バルサルタン,カンデサルタンでは,間質性肺炎,無顆粒球症の報告あり《注意事項》
・高K血症や腎機能の悪化を来たすことがあるため定期的に血清K値やCr 値を測定すること.
・バルサルタンについて,日米の製剤ではbioavailabilityが異なり,日本の製剤の方が約1.6倍血中濃度の上昇が大きい
ことに注意が必要である.また粉砕・懸濁して投与した場合,錠剤のままの投与よりもCmaxは1.93倍,AUCは1.56倍高値であることを考慮し,剤形を変更する際には投与量に注意が必要・カンデサルタンのFDAの投与量は国内の成人への投与量よりも多く設定されている399).実際の投与に当たっては国内の成人の最大投与量を超えるべきではない.
・イルベサルタンのFDAの投与量は国内の成人への投与量よりも多く設定されており,また4.5 mg/kg/日以下の投与量では降圧効果は認められないと記載されている.実際の投与に当たって
一般名商品名剤形適応投与経路・用法・用量(規格) 小児小児薬用量成人成人用量(国内での用量) カルシウム拮抗薬
アムロジピン(クラスI,レベルB)
ノルバスク アムロジン
錠:2.5・5mg OD錠:2.5・5mg
小児高血圧症(6歳以上) 経口・我が国の小児用量:1日1回2.5mg, 適宜増減,1日最大5mg
・海外:2.5~5mg/日,分1363)あるいは0.06~0.3/mg/kg/日,分1364),399)(→注意事項を参照)
成人高血圧症,狭心症1 日1 回,2.5~5mg, 最大投与量10mg/日
ニフェジピン(クラスIIa,レベルC)
アダラート セパミット
カプセル:5・10mg
細粒:1% 10mg/g(1g/包)
小児なし経口・0.25mg/kg/回364) 成人本態性高血圧,腎性高血圧,狭心症
1回10mg,1日3回( → 注意事項を参照)
ニフェジピン徐放(クラスIIa,レベルC)
アダラートL セパミットR
L 錠:10・20mg
Rカプセル:10・20mg
R細粒:2%
20mg/g
小児なし経口・開始量:0.25~0.5mg/kg/日,1日1~2回363),364)
・最大:3mg/kg/日,60mg/日まで363)
成人本態性高血圧,腎性高血圧,狭心症
1回10~20mg,1日2回,最大:60mg/日
ニカルジピン(クラスIIa,レベルC)
ペルジピン注:2・10・25mg/2・10・25mL/A
小児なし静注・1~3μg/kg/min363),364) 成人手術時の異常高血圧の緊急処置,高血圧性緊急症,急性心不全
・0.5μg/kg/minより開始し,目標値まで血圧を下げ,以後血圧をモニターしながら0.5~6μg/kg/minの速度で投与
アンジオテンシン受容体拮抗薬
ロサルタン(クラスI,レベルB)
ニューロタン錠:25・50mg 小児高血圧症(6歳以上,CCr ≧30 mL/分/1.73m2)
経口・開始量:0.7mg/kg/日(50mg/日まで),分1363)
・最大:1.4 mg/kg /日(100mg/日まで)363),364)
4 小児高血圧に使用する降圧薬
降圧薬リストを作成するに当たり,日本や欧米での小児適応のあるものを優先し,欧米のガイドラインや日本の論文で多く採用されているものを追加した(表25).
表25 降圧薬リスト
注)多くの降圧薬において米国の成人に対する投与量は本邦の約2倍に設定されている.本邦の小児に対する降圧薬の投与量を算出
応・用量設定のある降圧薬はアムロジピン,バルサルタン,エナラプリ,リシノプリルのみである.
小児期心疾患における薬物療法ガイドライン
Guidelines for Drug Therapy in Pediatric Patients with Cardiovascular Diseases ( JCS2012)